Miles Davis 2005/12/20 ¥8880(Amazon)

HMV レビュー
本作は、1970年12月16〜19日録音のアルバム『Live-Evil』収録の元ライヴ音源を“完全に収録した”6枚組の『The Cellar Door Sessions 1970』。ワシントンDCの「The Cellar Door」での4日間にわたる演奏を完全収録した本作には、テオ・マセロが天才的な編集技術によって行なったマイルスの演奏の「作品化」とは異なる「時代のドキュメント」が記録されており、『ビッチェス・ブリュー』以降、ロックへの挑戦を標榜していたマイルスの、健康悪化以前の最高の演奏のひとつが収録されている。生涯マイルスとのセッション以外に決して演奏することのなかったキース・ジャレットがオルガン演奏を収録しているのも聴きもの。

かつて、マイルスはこう独白したという−「過去共演したもっとも凄い奴はキースだった」と。

録音技術も含めて長足の進歩を遂げていた70年代初頭、キラ星のごとく若手の伸び盛りのミュージシャンや英国が生んだ奇跡のギタリスト、マクラフリンの参加を得たマイルス。「世界一のロックバンドを作ってやる」と、豪語したのも頷ける演奏が収録されている。

時代の要求と、さらに一歩先を行ってしまったマイルス。皮肉にも時代が追いつくには30年を要したのだ。『Complete Jack Johnson Session』に勝るとも劣らない“時代の寵児”マクラフリンのギターと、ワイト島のライヴDVDで見せた“イッてしまっている”キースを思い出すファナティックな演奏は、作品に記録された数倍の自由な世界がマイルスの元で展開し、「Children of Miles」たちが、やがて来る時代の趨勢を自らの母屋から奪取していったのがこの時代だった。

1970年こそはモダンジャズが次の時代に取って代わられたターニングポイントだった。Gary Bartz (as,ss)Keith Jarrett(p,rhodes,el-p,el-org) Jack DeJohnette(ds) Michael Henderson(el-b)Airto Moreira(perc= on CD2〜6)John McLaughlin(g=just on CD5,6)Miles Davis(tp)

待ちに待ったマイルスセラードア6枚組ですが、AmazonでUS盤をあっけなく安く買えました.なので、さっそく2枚目までのレビューを.

Disc1
アイアートとマクラフリンが遅刻?のため、5人クインテット編成となってます.
#1 いきなりマイルスがテンション高くフェードインしてくる.ディスク間違ったんじゃないかと思った.キース左、マイルス中央、デジョネット右、という位置関係.
#2 ユーモラスなベースとドラムの上でキースが軽く泳いでるかんじ.6分からマイルス、10分からバーツ.15分のキースもきもちいい.キースのソロが途中でぶったぎられて3曲目になだれ込む.
#3 おなじみのベースライン.8分あたりからのキースがさらに熱く.
#4 キースの変なインプロ4分半.
#5 バーツのソロが長め、キースソロは8:40あたりから.13:15のマイルスのキメでおわり.

Disc2
2日目からはアイアートモレイラも加わり、6人セクステット編成.
#1 はじめから笑い声が聞こえるのはこれは観客でしょうか?4:44にマイルス登場.7分にバーツ登場.10:20からのキースがファンキーでかこいい.
#2 超クール!トランスしそう(笑) 8:50にマイルス.12分にバーツ.
#3 マイルスから始まり、4:20にバーツ、8:20にキース、13分にふたたびマイルス.
#4 キースのインプロ6分半.ひとりフリーマーケット状態のアイアートがいろいろやってる.
#5 キースが飛ばす.1:30にマイルス.4:30にバーツ.バーツのうしろのキースがクール.9:50にキース.11:40にマイルス.ラスト、マイルスの雄叫び3回.
#6 マイルスの「ぷ〜ぱぱぷぱぱぱ〜」でおわり.

コメント

nophoto
フィル
2005年12月24日14:31

はじめまして、フィルと申します。
TBありがとうございます。
セラードアー、まだ入手していません…。
年末年始のお楽しみ…ということにしたいと思います。

nophoto
でんちゃん
2005年12月24日20:24

 セラードアーで検索して拝見致しました。「LIVE-EVIL」を聴いてから手を出そうかな?と考えていましたが、Amazonで格安だったので注文しました。
 87年、89年(?)のライヴ・アンダー・ザ・スカイと、年は忘れましたけれど人見記念講堂という、普段はクラシックの演奏家しか使わないホールでのコンサート。 あと確か最後の来日と記憶していますが、90年の伊豆での野外と 最晩年のマイルスしか知らない自分にとって、「ビッチズ・ブリュー」から「セラードア」に至る過程は見体験ゾーンです。

 この間のwowwowで観た「ワイト島」でぶっ飛んでしまったので恐る恐るノックしてみたいと思います。なんせ「ドアー」ですから(笑)。

nophoto
うろちい
2006年1月14日7:21

はじめまして。
TBありがとうございました。
わたくしめ、つねづね「キース入りマイルスバンドが宇宙一」といいつづけていますので、このCDセット、宝物です。

がちゃむく
がちゃむく
2006年1月14日11:37

キース入りマイルスはブートでたくさん出てるようですけど、
聴いてみたいですね.withキースBOXとか出してほしい.

nophoto
Woo
2006年1月21日14:48

初めまして。TBありがとうございました。がちゃむくさんのミクロレビューを参考に、もっともっと聴き込みます。たまに寄らせていただきます!

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